【ROYAL限定公開コラム】ROYAL INSIDE|Vol.2|金鯱賞のおかしな光景についての徹底解説

【ROYAL限定公開コラム】ROYAL INSIDE|Vol.2|金鯱賞のおかしな光景についての徹底解説

ROYAL限定コラム「ROYAL INSIDE」の執筆を任されております、馬事生産振興会:専務理事/河野匡洋でございます。

本日の「ROAYL INSIDE」では、金鯱賞で「誰もが目を疑った2つのシーン」についてより詳しくお話をしてまいりたいと思います。

=ROYAL INSIDE ARCHIVE=
▼序章|ROYAL認定競走が必要とされる絶対的な理由

▼Vol.1|金鯱賞:振興密約の背景

※まだお目通しくださっていない方は、必ずお目通しください。

それでは以下「ROYAL INSIDE|VOL.2|金鯱賞のおかしな光景についての徹底解説」となります熟読ください。

ROYAL INSIDE Vol.2
金鯱賞のおかしな光景について
執筆:河野匡洋

既に結果速報は届いていると思うが、今回、半年の沈黙を破り公開した「馬事生産振興密約競走=金鯱賞」をご覧いただいてどのような感想を抱いたであろうか。

配当面ではとりわけ見るべきところはなかったレースであり、2強と目されていた「プログノーシス」と「ドゥレッツァ」が順当にワンツー決着し、そして「残りの1枠」を、2年2ヵ月ぶりの出走となった「ヨーホーレイク」が奪ったレースということで、一般競馬ファンから見ても『決して「難しい」というわけでも、論外の荒れ方をしたわけでもない、いたってよくありそうな決着』であったと思う。

そして、一般競馬ファンの方でも『ある程度の人数』の方が的中馬券を手にしているレースであるということも事実であり、3連単配当「6100円」は低配当の部類に属されるわけで、そこだけを見れば「馬事生産振興密約競走ってそれほどすごいのか?」「こんな馬券誰でも取れるじゃないか」という感想を述べられる方も多いだろう。

そう思う方はここでこのコラムを読むことを止めることをお勧めする。
おそらくは「価値観の相違」及びどこまで事実を積み上げても「価値を理解できぬ方」だとお見受けする。
それは双方にとって時間の無駄。
そのことははっきりと申し上げておきたい。

その上で、このレース。
3連単2点で打ち抜いた方はそれほど多くはないといえるのではないだろうか。

つまり「回収率3050%」という数字こそが重要であり、そのこと自体が今回の金鯱賞の本質を表しているのである。

本日は、その意味、意図、価値を、具体的に話していきたい。

そもそも、今回の金鯱賞は、「2つのPOINT」さえ押さえていれば、一般競馬ファンでも少点数で的中させることは容易いレースであったことは事実。それが以下の2点。

①プログノーシスvsドゥレッツァのどちらを上に取るか?
②3着はどの馬に?

この2つのPOINTを確実に見抜けるのであれば、わざわざ「馬事生産振興密約競走」などに参加せずとも、年間の収支レベルで楽に「1000万円」は稼げていると思う。

そういった方も、このコラムは見る必要がないだろう。
しかし、上記「2つのPOINT」に対して、ここまで容易且つ明らかな判断ができるレースについて、「判断するのが難しかった」とお考えであるなら、しっかりとこのコラムを熟読することをお勧めする。

本題に入る。
勿論、必然の結果を用意するのが「馬事生産振興密約競走である」と申し上げている通り、そもそも論としての「出発点」が、

「プログノーシスの金鯱賞勝利」

にあることは言うまでもない。
この馬の勝利を用意するために今回の密約があったということだ。

ここでは、敢えて「なぜこの馬を勝たせる必然性があったのか」というその理由までは触れない。
それは「今後にも大きく関与する話である」からに他ならないが、それ以前に今回の金鯱賞では、

「馬事産業振興密約競走に参加する資格がある方か否か」

を見極めるべく、様々な要素を混入させていただいたことを冒頭に申し上げておく。

「序章」に続き「Vol.1」でも書かせていただいた通り、馬事生産振興密約競走については「馬事産業の持続可能性を補助するための結果」を導き出すための競走であり、だからこそ「人の手が介在する」と書かせていただいた。

今回の「金鯱賞」では、誰もが疑問に思ったレースシーンが

「明らかに2か所あった」

と思うが、その点についてレースをご覧になった皆さんはどう感じただろうか。

人というのは「何の気なしに見ているだけ」では何も感じない生き物である。

しかしながら、間違い探しゲームのように「そこに確実に何かがある」と分かって「観察」した場合、多くのものをしっかりとみられる生き物であるともいえる。

そして皆様は、今回参加したか否かにかかわらず、

「金鯱賞=馬事生産振興密約競走であるということを知っている数少ない人間」

であるのだ。

一般の競馬ファンの多くは「金鯱賞に何か裏がある」ということをご存じないわけで、おそらく99%近くの方は、「ああ、やっぱり堅かったな」、「それにしても川田は上手く馬群を捌いたな」、「ヨーホーレイクは休養明けでよく走ったな」という程度の感想しか浮かんでいないだろう。

しかし「金鯱賞には裏がある」ということをご存じの皆さんは、どう見ただろうか。

・明らかに護衛隊でも付くかのように先行馬にとって最高のポジションである、「番手ポケット」に誘導されたヨーホーレイク。

・明らかにワープルートを開けるかのようにルメールが進路を開けて「最短距離」に誘導されたプログノーシス。

この2つのシーン、どう見え、どう感じたかは非常に重要なことである。

何も感じなかったと仰られる皆様に「厳しい言葉」を投げかけたい。

「金鯱賞に裏がある」

ということを事前に知っている状況で、

【上記した2つシーンを、明らかにおかしい、普通ではない】

と思えなかった方。

正直、馬事生産振興密約競走に「ご参加いただく価値のない方である」と断言させていただく。

勿論、競馬を始めてまだ「数か月」という方はそこまで理解できないかもしれぬが、それなりの経験を積み、この「ROYAL INSIDE」を読んでくださっている立場の方で、

「そこに気づけなかった」

という方は、少々致命的でもある。

それほどに「分かり易い仕込みを施したのが今回金鯱賞」だからである。

勿論、振興会の正会員や賛助会員の方は「今回は露骨だな」と思っていただけたと思うが、それは「生産、育成、種付け」に関わっている競馬のプロであり、馬主を含め、経済界の方であっても競馬歴の長い方しかいないから当たり前のことであり、過去に密約競走への参加経験があるからこそ「分かること」であることを今一度認識しておいていただきたい。

その上で、今回始めて「馬事生産振興密約競走に該当するレースを見た」という方にここで問いたい。

何をしたいのだろうか?

そもそも「百聞は一見に如かず」の言葉がある通り、この競馬界には「必然の結果を生み出さねばならない背景があるという事実」対して、半信半疑の方も多いであろうということから、「列記とした事実」をご覧いただくことを目的に「密約箇所が露骨にわかるように仕込んだ」レースがまさに今回の金鯱賞である。

その感覚をお持ちであれば、

「如何に馬事生産振興密約競走が緻密に計算された上で提供に至っているか」

ということが、このようなコラムを書かずとも、

「今回の金鯱賞のレース映像を見れば100%理解していただける」

と考えているからこそ、この様な苦言を申し上げている。

たとえ話をさせてもらうが、何百枚もの「絵」を見せられて、「どう思いますか?」と聞かれれば、「なんのことだ?」と、質問の意図をくみ取れず答えを言えないのは当たり前。

しかし、「事前に間違い探しです」と言われ「2枚の絵」を見せられれば、人はその意図を汲み、「そういう視点で絵を観察する」ことが出来るはず。確かに、そこに答えがあるか否かが未定な状況で何かを探すのは難しいが、そこに「答えがある」ということを指示された領域では、しっかりと「異質な点を見抜くことが出来る」のが、いわゆる「気づき」というもの。

つまり、何の予告もなく「今回の金鯱賞どう思いましたか?」と聞いているのであれば、私もこのような苦言は呈さない。

しかし、今回の金鯱賞は「密約競走である」と申し上げ、それを半信半疑であろうと、全く信じていなかろうと、「知っている」という状況で、金鯱賞が発走を迎えたはずである。

「言われればわかるが、言われなければ確信をもって理解することは難しい」

という事象が、この世の中には無数にある。

だからこそ「金鯱賞=馬事生産振興密約競走である」と申し上げ、週末を迎えていただいた。

そして、「揺るがぬ事実」として、上記したシーンが生まれたのである。

今回の金鯱賞の「2つのシーン」。
その内容を解説させていただく。

以下にJRAが公式で出しているパトロールビデオの動画へのリンクを貼っておく。
まだ見ていないという方がいるなら、しっかりとご覧いただきたい。

▼金鯱賞パトロールビデオ
https://www.jra.go.jp/JRADB/accessS.html?CNAME=pw01sde1007202401021120240310/12
(※上記URLからJRAの結果サイトに飛び「全周パトロールビデオ」をクリックし閲覧してください)

▼金鯱賞パトロールビデオ
https://sp.jra.jp/JRADB/accessS.html?CNAME=sw01sde1007202401021120240310/9F
(※上記URLからJRAの結果サイトに飛び「全周パトロールビデオ」をクリックし閲覧してください)

その上で、この動画を一時停止させながら、以下のシーン毎の解説をしっかり読んでいただきたい。

そして、何も感じなかったのであれば、この解説と動画を照らし合わせたうえで、今一度「この事実をどう思うか」について、自ら考えていただきたい。

まず、「動画開始から30秒まで」

ヨーホーレイクに「内の番手」を取らせるための最初の誘導。
ブレイヴロッカーが好発を決めたにもかかわらず、前につけながらもヨーホーレイクに前のポジションを譲るために引く。
そして、ヤマニンサルバムは、ヨーホーレイクを擦るような真似はせず、間隔をあけて追走。
その上で、ヨーホーレイクに番手を取らせるため、その地点からシーズンリッチの吉田隼騎手は「逃げ始める」というシーン。

そもそも通常の競馬であれば、シーズンリッチが逃げるようなことは100%無い。
先行馬ではあるが逃げ馬ではないシーズンリッチは、じっとしていれば最高のポジションを取れるにもかかわらず、外のエアサージュが行き脚が付いていないことを理解し、自ら「逃げる選択」と「ヨーホーレイクに番手の内」を譲ることを決断したシーン。

つづいて「30秒から1分まで」

このシーズンリッチの動きに釣られヨーホーレイクが少々かかってしまう。
そのタイミングで、エアサージュが外からかぶせて逃げ始め、同時にシーズンリッチは当初の予定通り馬を下げる。(このことを見ても、「敢えて逃げたのだ」ということが理解いただけるはず)
エアに先頭を譲り、自らは下がりつつもヨーホーレイクに引き続き馬を前に置いた状態で番手の内のポジションを追走できるようサポートを入れる。

ここで前の隊列は「外目先頭エアサージュ」「内の並走気味の番手にシーズンリッチ」そして、「その番手ポケットにヨーホーレイク」という並びで確定。

それが残り1200m標識の個所。

前の隊列はここで確定しているので、続いて後ろに目をやっていただきたい。
まず動画を少し巻き戻し、「52秒経過」のところで一時停止してほしい。

52秒経過地点

2コーナーから向正面のストレートに入る入口の個所。
この時、ヨーホーレイクの後ろの内5番手にブレイヴロッカーがいて、その外にノッキングポイントが並び、その後ろに「ドゥレッツァ」、そしてその後ろに「プログノーシス」が縦に並んでいるのがわかると思う。

この並びと、内のスペースを覚えておき、動画を今一度再生してほしい。

「52秒個所から60秒個所」

ここで、内からの風に煽られたこともあるがブレイヴロッカーがじわじわと外に寄せ始め、内を開ける。
ちなみに敢えて言わせていただくが「中京競馬場は開幕週」であり、内有利の馬場である。
にもかかわらず、ブレイヴロッカーが内を開け、それを見ているはずのルメール(ドゥレッツァ)は、そこを狙いに行かない。
この時一旦プログノーシスも外に振られているが、徐々に川田騎手が内に進路を取り始めるのが「1分10秒」の個所。

そこで画像を止めてもらえばわかる通り、「内が露骨にぽっかりと空いている状態」が見て取れるはずだ。
もちろん、ルメールは「開けっ放し」にしている。
自らがそのスペースを取ることもできたはずなのに、開けて「川田の動き」を待っている。
そもそもが「残1200m標識」で内を譲るはずの密約が、前述したとおり風で少々プログノーシスも煽られていたことで、タイミングが少し遅れていた。

それもあって、この地点でルメールは「川田を気にしてちらちらと後ろを振り返っている」のである。
それが1分10秒から1分15秒くらいの個所。
残り1000m標識の個所である。

そこからは、全て予定通り。
1000m通過58.4は少々予定より早くはなったが、開幕馬場であり、その後の1000通過から1200mではプログノーシスが内をつく為に元々LAPが緩められることは決まっており、実際に「12.5」までLAPは落とされた。

内のポケットにヨーホーレイク、その直後にプログノーシス。
この隊列が出来上がった1200m通過時点で、密約は完了。

それらのエスコートを終えたドゥレッツァ&ルメールは、後は外に出す進路を探し、2着か3着になだれ込めばいいだけ。
あとは、ヨーホーレイクとドゥレッツァのどちらが2着でも、3着でも良いという状況。

プログノーシスの勝利と、馬券の的中が確定した瞬間でもある。

「最後の直線」

正直ヨーホーレイクが2着に残っていてくれれば「106.4倍」ついていただけに、配当的にはそちらの方が断然よく、回収率も「5032%」まで跳ね上がっていたことを思えば、「ルメールよ3着でよかったんだぞ」と言いたかったが、それはそれ。

また、流石にヨーホーレイクにしても3着内確保に関しては全く問題なかったが、「前半少々かかった」ことでで若干最後息切れし3着に敗れた点は、「2年2か月ぶり」であったことで、致し方ない点であろう。


以上が「金鯱賞に何かがある」と知っていた方には、解説抜きで「気づいてほしかった点」である。

その上で、皆様に問いたい事は1つ。

今まで競馬を見てきた中で

「ここまで露骨な譲り合いを見たことがあるか?」

ということを問いたいのである。

見たことがあるのであれば、その方にとってみれば「それが実際であり普通のこと」であり何ら特別なことではないだろう。

がしかしそのような方はいるだろうか?

正直、「ここまでの譲り合い」は、そうそう見られるシーンではない。

「今回初めて馬事生産振興密約競走を知る人が多かったから、分かり易く事実を伝えておきたい」

と思っての行動だったとはいえ、仕込んだ我々ですら、流石に「少々露骨すぎたか?」と反省している面もあるほど。

【全ては「見てもらえればわかる」ようにしたかった】

のも事実であり、このような「限られた領域のメンバーにしか話すことが出来ない内容」をこの先何度も口にすることはしたくないという想いもあり、「露骨なシーン」を組み込んだわけだ。

だからこそ「ここまで見せても理解が出来ぬ」のなら、「参加する価値はない」とまで言わせていただいたのである。

気分を害した方がいたなら謝罪するが、これが私共の考え方であり、価値基準であるということは変わらない。
もし、【馬事生産振興機密競走】に参加したいと思っていただけるのであれば、この価値基準をご理解いただきたい。

そしてここからは限定公開コラム【ROAYL INSIDE】の記述内容について話を移す。
私は「ROYAL INSIDE|Vol.1」の冒頭でこう書き始めた。

—–Vol.1より引用—–
ノーザンFと社台F。
もちろん、吉田一族として「同族」「グループ」と目される向きも多く、ひとくくりに「社台系」「社台グループ」と言われる場合が多い。
さてそれは真実なのか。
<中略>
出走馬13頭中この2つの生産馬で「9頭」を占めている今回の金鯱賞。
とりわけ「菊花賞馬:ドゥレッツァ」と「無完の大器:プログノーシス」という戦いの構図に見えている方が多いと思うわけだが、いわゆる「馬券の枠は3つ」あるわけで、2強対決という単純な構図で考えてはならないレースであるということに、気づいている方がどれほどいらっやるだろうか。

まず、今後「馬事生産振興密約競走」にご参加いただく大前提として、「社台グループ」という、【間違ったくくりのイメージ】は捨てて戴きたいがためにこう書かせていただいた。

社台Fは社台Fであり

ノーザンFはノーザンFである

ということ。

その上で、

『ある意味では「馬事産業界は一つ」であり、そしてある意味では「別々」である』

ということを理解していただきたい。

生産振興密約についての起源は「英国競馬にある」ということは序章でも書かせていただいたが、まずはこの概念をしっかりと理解していただくこと。

これが何よりも重要であり、そこが理解できぬと「全てが理解できぬまま」に、終わってしまう。

その上で、私はキーワードは「大阪杯」であると申し上げ、本年の出走予定馬から主要なメンバーを書き出し、こう記載した。

—–Vol.1から引用—–
もちろんこの金鯱賞をステップに大阪杯へ駒を進める陣営もいるし、この金鯱賞自体が大目標の馬もいる。
その中で、あえてなぜこの大阪杯の出走予定馬をここに書き連ねたのかという点と、それ以前に記載した内容を照らし合わせていただければ、このレースの背景が見えてくるのではないかと思っている。

大阪杯というキーワードを中心に、

「それ以前に記載した内容を照らし合わせていただければ、このレースの背景が見えてくるのではないか」

と書かせていただいた。

キーワードを出すより前にコラムに書いた視点は2つ。

①母外国産馬の5頭
・ドゥレッツァ
・プログノーシス
・ブレイヴロッカー
・エアサージュ
・レッドジェネシス

②とある視点で4分割した出走馬
※4分割の視点の答えは【馬主】


ドゥレッツァ
プログノーシス
ブレイヴロッカー
ノッキングポイント
レッドジェネシス
※クラブ馬主/オーナーズ馬主


ヨーホーレイク
ハヤヤッコ
※金子ホールディングス所有


シーズンリッチ
アラタ
※社台F/ノーザンF生産個人馬主馬


ワイドエンペラー
ヤマニンサルバム
バラジ
エアサージュ
※非社台系生産/個人馬主馬


どうだろうか。

何を申し上げたかったか想像がついていただけているであろうか。

そもそも今回公開した「ROAYL INSIDE|Vol.1」でのキーワードは、

【残り1枠にどの馬を選ぶか】

という議題であると、冒頭に申し上げている。

つまり【2強対決】ではなく【3強対決である】という構図であると宣言しているわけで、Vol.1で書かせていただいた事の大部分は「ヨーホーレイク」を示唆するためだけに書かせていただいていたということである。

まず、「上記②」のくくりから、明らかにおかしな分類が1つある。
それが「金子HD所有馬」というくくりである。

他は全て属性は同じでも、「主語が混在したグループ」に分けているが、


ヨーホーレイク
ハヤヤッコ


この2頭だけが個別具体的な「くくり」となっている。

その上で「上記①」のキーワードである「母外国産馬」のキーワードをお伝えした箇所で私はこう書いている。

『この5頭以外の8頭の母系から「見えてくること」があると思うが、その「見えてくること」に気付いていただけるか否か』

つまりは、そこで示した「5頭」ではなく、「残り8頭」に目線を持っていき、その母系に視線を送ってほしいということを申し上げた。

つまり『残りの8頭と「大阪杯の主要メンバー」と紐づける』という意味だ。

大阪杯で記述した主要馬たちの馬主別にみてみれば、

・キャロットF
・サンデーレーシング
・大野照旺
・社台RH
・村田祥来
・金子真人HD
・ロードホースクラブ

となるわけだが、この馬主と金鯱賞の「残り8頭」の馬主を照らし合わせれば、残るのは3頭。

ヨーホーレイク(金子HD)
ハヤヤッコ(金子HD)
ノッキングポイント(サンデーR)

となり、ここでも「3頭まで」絞られるし、ここでも共通してくるのが「ハヤヤッコ」「ヨーホーレイク」の「金子HD所有」の2頭。

勿論答えにたどり着いていただく為に記述しているわけではないので、こんな謎解きのようなことをしなくても構わない。
ただ私がなぜこのような書き方をしているかといえば、

「知る立場にいる」

ということを、しっかりと証明させていただくためである。

その上で、今回は「ヨーホーレイク/ハヤヤッコ=金子HD所有馬」に行きついてくれれば、結果と照らし合わせた後に、

【このレースの背景が見えてくるのではないか】

ということを「敢えて事前に申し上げておきたかった」ということ。

結果「ヨーホーレイク:3着」「ハヤヤッコ:4着」ということになるわけだが、この3.4着に関してもレースぶり等をご確認いただければ、「前後する結果はない」ということはご理解いただけるはずだ。

まとめれば、

「2強対決の構図に割り込み、もう1枠の馬券圏内を確保するのは金子HD所有馬である」

ということを書かせていただいたわけだが、これは「答えを知っていただきたい」のではなく、先ほども記載した通り、

社台Fは社台F

ノーザンFはノーザンF

であるのと同様、

「金子真人HDは金子真人HDである」

ということを改めてここで理解していただきたいという意味も含まれている。

ノーザンFの中でも「金子真人HD専用厩舎」があるように、つまり本質は「場所を間借りしているだけ」であり、「別のオーナーブリーダーであると考えていただくべきが、金子真人HDである」ということを、改めてここで伝えたかったという意図である。

そして、このことは改めて言うまでもないことではあるのかもしれないが、

「実に大事な話である」

という意味で、このレースの背景とともに「馬事生産振興密約競走というものをどう捉えるか?」という文脈においても、非常に重要な「一つの当たり前」ということとしても、活動再開初回だからこそ、しっかりとご理解いただく為にご用意した結末でもあるということ。

情報を扱う上で漏洩問題は今後も最大限気にしなければならない。

ましてや、今回の馬事生産振興会の活動再開にあたり、この金鯱賞における【馬事生産振興密約競走】に関しては、

5つの情報提供会社

に同時供給させていただいた。

だからこそ、事前に記述しても「答えを導き出すのは難しいが、結果が出た後に読み返していただければ、事実その馬のことを示唆していた」というような記述法を用いらねば、「事前に必然の結果を知り立場」としての証明ができないため、このような書き方となっている。

HSP自体は、馬事生産振興会の「正会員」にも名を連ねているのでレースの権利を配分するのは当たり前だが、今回供給させていただいた5社のうち、このコラムを公開しているのは「HSPのROYAL認定会員様のみ」であることは申し上げておく。

その上で、我々、馬事生産振興会としても、

『一般競馬ファンがこの「馬事生産振興密約競走」をどう捉えるのか』

には、以前より大きな興味があった。

だからこそ、今回5つの情報会社に同時供給配分を試みたが、その中の一つに、馬事生産振興会の賛助会員に名を連ねてくれている加賀武見氏が率いる「阿修羅PROJECT」も含まれる。
これは、後になって知ったことだが、そもそも『HSPのROYAL認定会員様には、阿修羅PROJECTにも在籍されている方が多い』と聞き、

「だから圧倒的に理解度が高いのか」

と個人的に感じさせていただいている。

今回その阿修羅PROJECTにも20枠ほど供給したが、一つ非常に驚いたことがあった。

困ったことに阿修羅PROJECTで調教診断等を担当している「菅原貴史」という腕利きには、金鯱賞の追い切り診断で「ヨーホーレイクに唯一のS評価」をつけられ、私共の「闇調教」も含めた、ヨーホーレイクへの勝負仕上げが見抜かれてしまった。

むろん、買い目公開まで詳細内容を伝えていないわけで、彼は知る立場になかった。

にもかかわらず「見抜いてきた」ということ。
つまり、「わかる人にはわかる」ということだ。

正直、今回の金鯱賞で、ドゥレッツァでもなく、プログノーシスでもなく、ヨーホーレイクだけに「S評価を下す」というのは、ある意味では「異常者」だ。

もちろん、それは誉め言葉であって、2年2か月ぶりというその先入観に引きずられず

「良いものは良い」

と言える人間が「まだ競馬予想界隈にちゃんと存在しているのだ」ということに、私としては感動した。

その後、その菅原氏が「あの故坂井千明君の後継だ」と聞いて、「なるほど」と腑に落ちたわけだが、そこの会員さんでもある「ROYAL認定会員様」だからこそ、他の参加者とはまるで違う視点をお持ちだったのだ、と実感したということ。

話を戻すが、今回このように「一般競馬ファン」にも供給させていただいたのにはもちろん理由がある。

それは、今後の「馬事生産」「馬事興行」という側面で、競馬ファンの動向はしっかりと把握しなければならないという想いがあるからに他ならないが、「ここまで書いてきたこと」を含め、

【今回の金鯱賞のレース内容】

をご覧になっていただき、

『それでも「馬事生産振興密約競走」の存在や存在理由に「理解が及ばない方の排除のレベル」を模索する必要があった』

ということでもある。

今回の金鯱賞。
上記で解説させていただいたシーン。

これだけの内容をご覧になって、

「その『一度』で理解できぬ方には、今後、この密約競走を公開することは無い」

と断言させていただくとともに、今一度、この「馬事生産振興密約競走」が、

【だれかれ構わず公開されるものではない】

ということを理解していただくため、一般競馬ファンの「レベル」を知りたかったというのが、実は本音である。

そもそも、多くの方が「私の長いコラムをしっかり最後まで読めているかどうかすら怪しい」と考えているが、もしも、今、このコラムをここまで読んでくださっている方がいるのであれば、それは『称賛』に価する。

そもそも『足きり』『振るい落とし』という目的もあり、「ここまで長いコラムを書かせていただいている」ということ。

「振るい落とされる人は、振るい落とされるべくして、落とされている」

のである。

むしろそのような方々は「知らぬが花」であり、「この価値を一生理解できぬ」と我々は考えているということ。

その意味で、振るい落とされずにここまで読み進め、「事実を事実として」受け止められた崇高な方には、

「かなり大きなアドバンテージを手にしていただいた」

と断言できる。

そのような慧眼をお持ちの方々には、率直に「おめでとうございます」と申しあげ、

【今週末も「ファルコンS」にご期待いただきたい】

とだけ申し上げておきましょう。

本日はここまで。

最後までご精読ありがとうございました。

馬事生産振興会
専務理事:河野匡洋